第14回日本心臓財団メディアワークショップ「コール&プッシュ!プッシュ!プッシュ!」?一般人による救命救急の今?
2011年2月23日、日本心臓財団によるメディアワークショップ「コール&プッシュ!プッシュ!プッシュ!~一般人による救命救急の今~」が行われた。開会にあたり杉本氏は、「現在、日本全国で自動体外式除細動器(Automated External Defibrillator:AED)の設置台数は約27万台であり、AEDの普及率が向上してきたものの、一般市民によるAED使用の事例はまだ少ない」と、現状の課題を指摘した。そこで、さらなるステップとして「本ワークショップを通じ、皆さんの力をお借りしてAED使用の講習会を行い、AEDの使用を一般化させていきたい」と述べ、メディアが持つ力への期待感を示した。
2010年に『心肺蘇生法と緊急心血管治療のための国際ガイドライン(CoSTR)2010』が改訂された。山口氏は、「2010年のガイドラインでは、従来の心肺蘇生法から人工呼吸が省かれ、胸部圧迫を行うことを重要視している」と紹介し、一般市民が救命処置をしやすい方法に変化したことを述べた。また、「このガイドライン改訂の背景には日本からのデータがあり、今回の講師である長尾氏と石見氏が大きく貢献している」と紹介し、本ワークショップを始めた。
【目次】
INDEX
- 第23回 日常に潜む脳卒中の大きなリスク、『心房細動』対策のフロントライン―心不全の合併率も高い不整脈「心房細動」の最新知見―
- 第22回 高血圧パラドックスの解消に向けて―脳卒中や認知症、心不全パンデミックを防ぐために必要なこととは?―
- 第21回 健康を支える働き方改革「スローマンデー」の勧め―血圧と心拍数が教える健康的な仕事習慣―
- 第20回「家庭血圧の世界基準を生んだ「大迫(おおはさま)研究」30周年記念~家庭血圧普及のこれまでとこれから。最新知見とともに~
- 第19回「足元のひえにご注意! 気温感受性高血圧とは?」~気温と血圧、循環器病の関係~
- 第18回「2015年問題と2025年問題のために」~循環器疾患の予防による健康寿命の延伸~
- 第17回「ネット時代の健康管理」~生活習慣病の遠隔管理から被災地支援まで~
- 第16回「突然死や寝たきりを防ぐために…」~最新の動脈硬化性疾患予防ガイドラインから~
- 第15回「眠りとは?睡眠と循環器疾患」?こわいのは睡眠時無呼吸だけではない?
- 第14回日本心臓財団メディアワークショップ「コール&プッシュ!プッシュ!プッシュ!」?一般人による救命救急の今?
- 第13回日本心臓財団メディアワークショップ「心房細動治療はこう変わる!」
- 第12回日本心臓財団メディアワークショップ「新しい高血圧治療ガイドライン(JSH2009)」
- 第11回日本心臓財団メディアワークショップ「CKDと循環器疾患」
- 第10回日本心臓財団メディアワークショップ「特定健診・特定保健指導と循環器疾患」
- 第9回日本心臓財団メディアワークショップ「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」
- 第8回日本心臓財団メディアワークショップ「動脈硬化を診る」
- 第7回日本心臓財団メディアワークショップ「新しい循環器医療機器の臨床導入をめぐる問題点」
- 第6回日本心臓財団メディアワークショップ「不整脈の薬物治療に未来はあるか」
- 第5回日本心臓財団メディアワークショップ「メタボリックシンドロームのリスク」
- 第4回日本心臓財団メディアワークショップ「高血圧診療のピットホール:家庭血圧に基づいた高血圧の管理」
- 第3回「突然死救命への市民参加:AEDは革命を起こすか」
- 第2回 「心筋梗塞は予知できるか」
- 第1回 「アブラと動脈硬化をEBMから検証する」