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疾患別解説

徐脈、洞不全症候群、房室ブロック、ペースメーカ とは

 不整脈の中で脈拍が遅くなるものを徐脈といい、房室ブロックと洞不全症候群があります。

image_005.jpg 「房室ブロック」
 右心房にある洞結節と呼ばれる特殊な組織で発生した興奮は、刺激伝導系という電線を伝わって規則的に心室に到達し、心臓全体がリズミカルに収縮しますが、時にこの興奮が途中で途切れてしまうことがあります。電線の通りが悪かったり、切れてしまっていたりする状態で、「房室ブロック」と総称されます。
 房室ブロックには不完全ブロックと完全ブロックがあり、不完全ブロックは電気が時々心室へ伝わらなくなるもの、完全ブロックはまったく伝わらなくなるものです。完全房室ブロックになって上からの電気が心室へまったく伝わらなくなると、心室は自家発電のように自分で電気を発生して収縮活動を始めますので、心房は洞結節のリズムで、心室は1分間25~35ぐらいの遅いリズムでそれぞれ独立に拍動することになります。こうなると脈が遅く、きわめて不規則になりますので失神発作や心不全の原因になります。治療は、人工ペースメーカを植え込むことで正常のリズムに戻すことです。
 特に、まったく前兆がなくある瞬間から突然何秒間か電気が途切れてしまうような「高度房室ブロック」という状態は、危険な徐脈性不整脈の代表で失神発作や突然死に結び付く大変危険な病態です。急いでペースメーカ治療をする必要があります。(図5)
 なお、不完全ブロックは健康人、ことにスポーツマンなどにも時々見られますが、こういう場合は迷走神経という自律神経の機能が高まることによって起こる生理的なもので、まったく心配のないものです。

image_006.jpg 「洞不全症候群」
  房室ブロックによく似ていますが、重症徐脈性不整脈のもう一つの代表が、洞不全症候群です。洞結節の働きが鈍くなると脈が極端に遅くなり、またその周辺の心房が侵されると洞結節の働きは正常でも洞結節から心房への電気の伝わり方が悪くなって、ひどいときには失神発作を起こすことがあります。これが洞不全症候群とよばれるものです。
 図の上段、下段は連続記録で、約10秒の心停止が見られます。この間の心電図はまったくフラットで、洞結節での興奮が起こらない「洞停止」という病態です。「洞不全症候群」では、このように洞結節の機能が低下することによってさまざまな徐脈性不整脈を起こします。やはりペースメーカ治療の適応になります。
 

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