日本心臓財団HOME > 日本心臓財団の活動 > 循環器最新情報 > 循環器病治療の最新情報2016 > 慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)のバルーン肺動脈形成術(BPA)治療

循環器最新情報 日本心臓財団は医療に携わる皆様に実地診療に役立つ循環器最新情報を配信しています。是非お役立てください。

循環器病治療の最新情報2016

Part Ⅲ 肺高血圧症
慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)の
バルーン肺動脈形成術(BPA)治療

講演内容

 講演の冒頭で下川原氏は、欧州心臓病学会(ESC)2014による“急性肺塞栓症の診断と治療ガイドライン”(Konstantinides SV et al.Eur Heart J 2014)の中の“慢性血栓塞栓性肺高血圧症(chronic thromboembolic pulmonary hypertension:CTEPH)”の箇所 ※1に触れ、「岡山医療センターに来た当時は、バルーン肺動脈形成術(balloon pulmonary angioplasty:BPA)がガイドラインの中で、治療オプションの1つとして位置付けられる時代がこんなに早く来るとは考えていなかった。本日は、BPAを近くでみてきた者として、私の考えるBPA治療がどのように変化してきて、今後どうなっていくべきかを話したい」と述べた。

症例から見た慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)とバルーン肺動脈形成術(BPA)

 CTEPHは国の難病指定を受けている希少疾患である ※2。下川原氏は、CTEPHがどのような疾患なのかを症例を提示することで紹介した。

 症例(62歳、女性)は、他院にて2007年にCTEPHと診断され、ワルファリン内服を開始した。2009年には血管拡張薬シルデナフィル、在宅酸素療法を導入。2012年に肺高血圧の増悪があり、当科紹介となった。胸部X線上、著明な心拡大があり(心係数1.0L/min/m2と著明に低下)、心エコーでも拡大した右室が左室を圧排している状態だった。この結果、当院受診時に患者さんは、「前屈みになると苦しくて落ちた物が拾えない、靴がはけない」などと訴えていた。血行動態のうち平均肺動脈圧(mPAP)は54mmHg、肺血管抵抗(PVR)は2,367dyne・sec・cm-5であり、このままでは5年生存率は10%以下と考えられたという。

 CTEPHは、器質化血栓により肺動脈内腔が狭窄・閉塞するために肺高血圧(mPAP≧25mmHg、PVR≧240dyne・sec・cm-5)を呈する疾患である(肺動脈楔入圧が<15 mmHgと正常)。下川原氏は同症例に対してBPAを実施した。「肺動脈までワイヤーを通して、そこでバルーンを拡張させることで、器質化血栓を血管壁へと押しやり、血管ごと拡張させ血管内腔を担保する」(下川原氏)というのがBPAの原理である(図1)。

図1 バルーン肺動脈形成術(BPA)の原理と選択的肺動脈造影所見(岡山医療センター)

図1 バルーン肺動脈形成術(BPA)の原理と選択的肺動脈造影所見(岡山医療センター)
(提供:下川原裕人氏)

 BPAにより同症例は心拡大が改善し、肺血流シンチグラムで両葉の明らかな血流改善を認めた。血行動態(mPAP は19mmHg、PVRは363dyne・sec・cm-5に各々低下)と自覚症状も著明な改善を認め、最終的にはワルファリン以外の内服薬、在宅酸素療法も中止することができた。「もはや肺高血圧という状態ではなく、5年生存率も大きく向上するものと考えられた。この患者さんは、趣味の海外旅行にまた行くことができるようになった」という。

BPAの重篤な合併症である再灌流性肺障害とその主原因

 しかし下川原氏によると、すべての症例でこのようにBPAが成功するわけではない。同氏が最初に岡山医療センターに在籍していた時期は非常に合併症の多い治療法だったという。同氏が紹介したその当時のデータでは、BPA施行162例中37例(22.8%)にPCPS(経皮的心肺補助)、人工呼吸器、NPPV(非侵襲的陽圧換気)を必要とするような重篤な肺障害の合併症が生じた(2006年~2012年)。同氏は肺動脈右下葉枝にBPAを施行した症例も紹介したが、「術直後にゴホゴホと痰のからんだような咳を始めたと思ったら、出血が始まって血が止まらない状況になった。胸部X線でも2時間後、4時間後とどんどん影が広がっていった。こうした患者さんは、もともと低酸素血症があり心機能が低下している。肺出血で低酸素血症が進むと肺血管攣縮が生じて肺血管抵抗がさらにあがる。その結果、左室前負荷が著明に減るので血圧が低下し、人工心肺と人工呼吸器がセットで必要になる症例もある」 

 こうした肺障害を、同氏らは当初、再灌流性肺水腫(reperfusion pulmonary edema:RPE)と呼んでいた。これは2001年にFeinsteinらが18例のCTEPH患者にBPAを行った報告のなかで使われたものだという(Feinstein JA et al.Circulation 2001)。下川原氏も、肺障害は血流再開自体によるものとの認識から、ステロイド予防投与などにより肺障害の回避を試みていた。

 同氏は、患者がガーゼに喀出した鮮血で染まった血痰を示しながら、「この血痰ガーゼを透視下でみると影が写った。つまり、造影剤成分が含まれているのではないかと考え、BPAによる肺障害は再灌流自体が主因というよりは、我々が認知できないレベルで血管損傷が生じているのではないかと疑った」と話す。

 BPAの合併症には、ガイドワイヤーによる肺動脈穿孔やバルーン過拡張による血管損傷などがある。しかし一方で、心拍動で揺れたガイドワイヤーによる、肺動脈造影上は認知できない程度の血管損傷もあることが造影画像で確認され、これが肺障害の主因と考えられたという。「当初は、穿孔もないのになぜ喀血するのか不明だったが、これで手技自体に問題があることが分かった」(下川原氏)。

 それから後は、合併症の発生に早く気付き、万一、合併症を起こした時は必ず確実な止血処置をするようにした。その結果、30%ほどあったBPAによる重度の肺障害の発生率が11%に減ったという。

BPA治療戦略の変遷とその成果

 しかし、「BPAによる肺障害をさらに減らさないことには、BPAが治療法として確立できない」との考えから同氏らは、BPA治療戦略の見直しを行うことにした。表は岡山医療センターにおけるBPA治療戦略の変遷である(2004年~2016年)。

表 BPA治療戦略の変遷(2004年~2016年:岡山医療センター)

表 BPA治療戦略の変遷(2004年~2016年:岡山医療センター)
(提供:下川原裕人氏)

 第1期(2004年-2012年6月)は血行動態の正常化を目的に、血管内超音波(IVUS)下にできるだけ大きいサイズのバルーンで拡張させていた。大きめのバルーンを使う代わりに治療範囲を狭め、1回の治療対象血管は2箇所ほどだった。

 この治療の問題点は、「術最終の選択的肺動脈造影で治療ターゲットとした病変で造影剤の漏出もなく、IVUSでも拡張が確認されたが、術後CTでバルーン拡張部位に一致して肺出血を認める症例があった」ことだという。BPA治療を受けた患者の剖検例の病理写真では、バルーン拡張部位の血管内腔は確かに拡張しているが、器質化血栓を血管壁に押し当てることで血管壁に乖離が生じていた。この部分は非常に血管壁が薄くストレスがかかった状況にあるので、こうした部分から出血するのではないかと同氏らは考えたという。さらに同氏はバルーンによる圧力の影響、例えば3.0mmのバルーンを使って血管を拡張すると、治療直後には3.5mm程だが、その後は圧力に押されて血管自体が段々大きくなり3カ月後には5mm程まで拡張することから、血管にかかる圧が高いほど、そのぶん血管にかかるストレスも大きいのではないか、とも考え始めた。実際、使用したバルーン径とBPA直後の実測血管径との相関を調べてみると、術前のmPAP>40mmHgの症例では、BPA直後の実測血管径は、使用したバルーン径を大きく上回る形で拡大している、つまり血管壁にかかるストレスが大きくなっていることが分かった。

 そこでIVUSで評価した血管病変のタイプとmPAP(≧40mmHg)に応じたバルーンサイズを選択するという新たな治療戦略を立てた。これが第2期(2012年7月-2014年9月)にあたり、前述のBPA治療戦略の見直しの時期に相当する。この第2期の治療目標は、治療効果を維持しながらの合併症発生率の軽減、であった。

 同氏によれば、IVUSで評価したCTEPHの血管病変には、Ring like stenosis(リング状のくびれた病変)、Intravascular web(中にが入ったようなふるい状病変)、subtotal(詰まりかけの亜閉塞病変)など特徴的なタイプがある。そして、血管の単位面積当たりの器質化血栓の量は、Ring like stenosis、Intravascular web、subtotalと病態が高度になるにつれて多くなるという(図2上)。

 「CTEPHに対するBPAは、冠動脈インターベンションのように1本あるいは2本に限定した治療ではなく、複数の対象血管に対する治療が必要となる。すべての病変枝の器質化血栓量をIVUSで計測するわけにはいかないので、血管病変のタイプから器質化血栓の量を予測することになる」(下川原氏)。

 そしてIVUSで評価した血管病変のタイプに応じて、バルーンサイズを選択することとし、症例ごとにIVUSで病変タイプを調べ、Ring like stenosisでは血管径×100%、Intravascular webでは血管径×80%、subtotalでは血管径×60%のバルーンサイズを選択した。さらにmPAP≧40mmHgの症例では×0.8とし、各々血管径×80%、血管径×64%、血管径×48%のバルーンサイズを選択した(図2下)。

図2 IVUSで評価した血管病変のタイプ(赤く塗りつぶされている部分が血管内腔、それ以外が器質化血栓)と平均肺動脈圧(≧40mmHg)に応じたバルーンサイズの選択(岡山医療センター、第2期)

図2 IVUSで評価した血管病変のタイプ(赤く塗りつぶされている部分が血管内腔、それ以外が器質化血栓)と平均肺動脈圧(≧40mmHg)に応じたバルーンサイズの選択(岡山医療センター、第2期)
(提供:下川原裕人氏)

 「BPAは、器質化血栓を介して血管内腔を広げる治療なので、器質化血栓量が多い病変タイプでは、小径バルーンを使用する方が血管損傷の回避に有効であると考えた。また肺動脈圧による血管へのストレスを考慮し、mPAP≧40mmHgの症例ではさらに2割を減じたバルーンサイズとした」(下川原氏)。

 subtotalでmPAP≧40mmHgの症例で6mmの血管径の場合は、約半分の3mmのバルーンサイズを選ぶことになる。

 この治療の問題点は、1病変の治療に要する時間がIVUSの使用により増加し、BPA1回あたりの治療病変数が減少することで、一人あたりのBPA施行回数(セッション数)が増えたことなどが挙げられる。2013年には年間BPAセッション数が400件以上と最大になったのは、CTEPH新規入院患者数の増加に加えて、このような治療戦略が影響していることが示唆された。

 このような年間BPAセッション数の増加を前にして、次の治療戦略を立てる必要があった。そうした中、プレッシャーワイヤを使って狭窄部の近位側と遠位側の圧力を評価してみると、治療直後に残存していた圧較差は、治療3か月後には消失していることが分かった。「結局、圧較差は消失してしまうのだから、最初から無理に大径バルーンで拡張する必要はないのではないか」と同氏らは考えたという。

 この時点から治療戦略の第3期(2014年10月-現在)に入る。第3期では、初回治療は小径バルーンのみで拡張した。血管は自然に拡張してくるので、2回目以降はその血管径よりも少し大きめのバルーンサイズを選ぶことにした。その代わり、初回治療においても治療効果を担保するため、治療対象血管は1領域には限らず右葉・左葉・上葉・中葉・下葉を問わず、合併症が生じない限りできるだけ行う(as many as possible)こととした。

 同氏は、この第3期における症例を紹介した。症例(54歳、女性)は、2014年9月に労作時呼吸困難を自覚。同年12月にうっ血性心不全にて近医受診。CTEPHの確定診断となり利尿薬と抗凝固療法を開始。2015年1月、心不全のコントロールが困難であり、BPA治療目的で当院に転院した。肺動脈造影検査では、右肺動脈下葉領域および左肺動脈上葉領域に病変があり、これらの部位での血流途絶が認められた。mPAPは49mmHg、PVRは1,704dyne・sec・cm-5で、このままでは5年生存率は10%以下と考えられた。下川原氏は同症例の右および左肺動脈の狭窄部にBPAを実施した。初回治療はまず右肺動脈下葉領域(8区域、11分枝)を2.0mmあるいは3.0mmのバルーンで拡張させ、次いで左肺動脈上葉領域(6区域、11分枝)を2.0mmあるいは3.5mmのバルーンで拡張させた。初回治療1カ月後、初回治療直後よりさらに拡張している血管に合った大きめのバルーンで2回目のBPAを実施し、両領域ともに充分な拡張効果を得た。

 「初回治療では小さいサイズのバルーンを使って、必要最小限の再疎通に努める。1カ後の2回目の治療では、血管が拡張した段階で少し大きめサイズのバルーンを使って仕上げをする。計4~5回のBPA治療で血行動態はほぼ正常化し、半年後には肺高血圧の状態が改善される」(下川原氏)。

 同症例も、BPA治療の半年後にmPAPは19mmHgとなり肺高血圧の状態を脱し、肺動脈造影検査では充分な血流が行き渡っている画像が得られ、肺血流シンチグラムでも十分な血流の改善が認められた。

 BPA治療に工夫を重ねることで、重症再灌流性肺障害の発生率は、第1期11.9%、第2期2.9%、第3期0%となったという。「CTEPHはBPAにより安全に効果的に治療できるようになった」と下川原氏。

  同氏は、第1期・第2期・第3期の全期間(2014年11月~2016年8月)を通じた岡山医療センターにおけるBPAの治療成績も紹介した(平均追跡期間は最終BPA後2.3±1.5年)。
BPA治療前(323例:院内死亡7例を含む、院内死亡率2.1%)、BPA治療後(277例)、フォローアップ(196例)のデータだが、血行動態(肺動脈収縮期圧・mPAP・右房圧・心係数・PVR)、運動耐容能(6分間歩行距離)ともに治療後には有意に改善し(P<0.05)、フォローアップ(196例)のデータでも心係数を除いて有意差が保たれていた。「mPAPは術前の約42.2mmHgから術後は約23.4mmHg、フォローアップでは約21.3mmHgとなり、CTEPHの定義であるmPAP≧25mmHgを満たさない状態にまで改善された」(下川原氏)。

BPAによる完全血行再建を目指して

 現在、CTEPH治療の第一選択は肺動脈血栓内膜摘除術(pulmonary endarterectomy: PEA)とされている。下川原氏も、「CTEPHの唯一の根治的治療は、今のところ直視下で基質化血栓を除去することのできるPEAである。CTEPH治療のスタンダードはPEAだとは思うが、適応の問題などが有り、誰もがこの治療を受けることができるわけではない」と話す ※3

 さらに同氏は、「BPAでCTEPHの根治を目指すならば、我々は肺領域のすべての病変に対して治療を実施すべきだ」とも基本姿勢を語る。こうした視点に立ち同氏は、症例紹介(2例)を行いながらさらに解説を加えた。

 まず紹介したのは、完全閉塞(右肺底動脈)病変に対してBPA治療を行った症例である。同症例はPEAの適応と思われたが、地方在住の一人暮らしで外科手術を受けるには厳しい状況にあると考えられたため、BPA治療を実施した。「器質化血栓を取り除くことはできないが、完全閉塞病変でもBPA治療によって血管を開くと、術直後には十分ではないものの血流が得られる。治療1カ月後には血管自体が拡張して血流も豊富となり、農作業ができるまでに回復して非常に喜ばれた」という。

 もう1例は末梢(右上葉の亜区域枝以遠)病変に対するBPA治療の症例である。「こういった末梢病変にもBPA治療を行っている。この患者さんの安静時のroom airでのSpO2(経皮的動脈血酸素飽和度)は92%で、労作時の呼吸困難があり、在宅酸素療法を続けていた。BPA治療により血流が改善したことで、room airでのSpO2は2%上昇した。この2%上昇だけでも、我々はBPA治療の意義があると思っている」(下川原氏)。

 今後のBPA治療の方向を同氏は、「完全血行再建にあり、PEA治療に優るとも劣らない治療になっていかなくてはならない」と考えている。「左右すべての肺動脈区域枝を、完全閉塞病変を含めて、そして亜区域枝以遠の末梢まで完全血行再建を目指したい。造影剤、X線被爆量、一人当たりの治療回数、医療費などの増加なしの完全血行再建が望まれる」(図3)と同氏は報告を締めくくった。

図3 今後のBPA治療の方向(BPAによる完全血行再建)

図3 今後のBPA治療の方向(BPAによる完全血行再建)
(提供:下川原裕人氏)

 質疑応答の場で座長の山口徹氏は、「CTEPHにおいてBPA治療も外科治療(PEA治療)も経験豊富な施設に限定して行われているのが現状だと思う」と述べた上で、BPA治療とPEA治療の棲み分けについて下川原氏に質問した。これに対して下川原氏はまず、「根治治療であるPEAが基本だが、医学的に適応ではない症例がある。さらには患者さんの社会的状況などの問題もあり、BPAかPEAかクリアカットにはいかないのが現状だ」と述べた。その上で次のような見解を表明した。「中枢側病変は器質的血栓量が多いので、きっちりと血栓が除去できるPEAが望ましい。一方、比較的遠位な場所にある病変は、選択的肺動脈造影で確認しながら治療できるのでBPAが実施しやすい。血栓量に関しては、IVUS評価による病変タイプからも予想が付く。一番頻度の高いIntravascular web 病変では、器質的血栓が血管内腔にが入ったような形で閉塞しているが末梢まで血流があり、BPAで血管が拡大しやすく再発が少ないなど、治療成績も良い。中枢側病変であってもIntravascular web 病変はBPAに向いていると思う」。
 抗凝固療法についても質問が出たが、「BPAでは器質的血栓を取り除くことはできないし、さらにはバルーンによる内膜損傷も加わるので、術前からの抗凝固療法は術後も続ける必要がある。肺高血圧再発例では、抗凝固療法の効果が得られていない症例が多い。CTEPHではBPAの術前・術後を通してワルファリンを使った生涯にわたる十分な抗凝固療法が不可欠だ」と下川原氏は答えた。

  • ※1:同ガイドラインに掲載されている「CTEPHの治療アルゴリズム」の図では、CTEPHと診断が付いたなら、エキスパートの学際的チームによる手術適応のアセスメントを実施し、手術適応ならば肺動脈血栓内膜摘除術(PEA)を行う。手術非適応ならば他の経験豊かなセンターによるセカンドオピニオンを考慮した上で標的薬物療法を行い、次の段階として肺移植の照会や緊急治療(バルーン肺動脈形成術:BPA)を考慮するとしている。

    「CTEPHの治療アルゴリズム」を解説した本文中には、「BPAの進歩が、このテクニックを手術非適応CTEPH患者のための代替治療とさせる試みが続いている」とある。
  • ※2:平成25年度末でのCTEPH患者数は2,140例
    難病情報センターのホームページ(2017年7月現在)から引用
  • ※3:「2014年版 慢性肺動脈血栓塞栓症に対するballoon pulmonary angioplastyの適応と実施法に関するステートメント」(2011-2013年度合同研究班報告) http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2014_ito_d.pdf には、BPAの医療条件(施設基準)、外科治療(PEA)の適応、BPAの適応などが記載されている。(2017年7月閲覧)

    なお同ステートメントは長期成績の箇所で、「本合同研究班の登録症例のうちBPAが施行されたCTEPH308例では、12例(3.9%)が死亡し、死因の内訳は、右心不全3例、多臓器不全3例、敗血症3例、循環不全1例、突然死1例などであった」と述べている。

Part Ⅰ 虚血性心疾患

Part Ⅱ 心不全

Part Ⅲ 肺高血圧症

Part Ⅳ 不整脈

ご寄付のお願い