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携帯型心電計

携帯型心電計

日本心臓財団では、携帯型心電計を使った予防効果を検証するための研究を助成しています。学校での運動時やスポーツクラブ、マラソン大会での計測、登山や海外赴任の時の利用法、在宅でのリハビリテーションチェックなど、さまざまな研究に対する助成を行っています。さらに、医療機関が遠く、日常診療が困難な地域のある中国と協力して伝送心電計を用いた疫学調査なども行われています。
これらの研究結果が、少しずつ出始めています。

例えば、沖縄マラソン、青梅マラソン、札幌マラソンなど、5つの市民マラソンで、スタート日と前日の登録時に、希望者2596人を対象としてCG2100による簡易心電図検診を行いました。その結果として169人(6.5%)に異常所見を認め、そのうち19人に心房細動がみられたのは注目に値します。

(第74回日本循環器学会総会発表:Ozawa Y. Matsubara K. et al.: Utility of pocket size event ECG recorder for runners on that day of the citizens marathon rally. Circulation J.74(supple I),614,2010 )

また、多数のスポーツクラブ会員(6703人)を対象に、携帯型心電計(CG2100)を用いて簡易心臓検診としての有用性を検討しました。その結果353人(5.3%)に異常所見を認めました。中等度以上の異常所見が33名にみられ、そのうちST-T異常が22名、心房細動が10例、心房粗動が2例などを認めています。中には肥大型心筋症と思われるものが2名、またST低下に心室期外収縮の頻発を合併する危険な例もみられました。スポーツクラブで行うエルゴメーターによる運動中に、ループメモリー式携帯型イベントレコーダー(CG6106)で心電図による簡便式心臓検診を150名に施行したところ、25名(16.7%)に心電図異常を認めました。中でも運動により明瞭なST低下を認めた2例は症状がなかったにもかかわらず、心筋虚血が疑われました。そのうちの1例は病院での検査で至急にバイパス手術が行われています。

(第75回日本循環器学会総会発表:Ozawa Y. Matsubara K. et al.:Utility of pocket-size trans-telephonic electrocardiograph as simple heart examination and exercise test in the sports club. Circulation J 75(Supple I), 2011 )

また、中国西域の辺地での少数民族を対象とした日中共同研究で、12誘導心電図の代わりに簡便な携帯型心電計(Omron HCG801)を疫学的調査に使用可能で、特に不整脈の調査に有用なことがわかりました。その簡便性から、制限された時間内の多数の対象での検討が容易に実行できる利点が指摘されています。

(Kasamaki Y. et al.: The Usefulness Of The Omron’s Portable ECG On Epidemiologic Research. The 33rd Internation al Congress on Electrocardiology. 06/07/01. Kern.Garmany)

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