AEDを使った救命の仕方
応急手当の方法を身につけましょう
どうしたら救える?
必要なのは3つ、①119番通報とAEDの要請、②胸骨圧迫(心臓マッサージ)、③電気ショックです。
救急車を待っていては遅すぎる
心停止の際の応急処置は「秒」を争います。一刻も早く救命処置を始めないと、助かる可能性がどんどん低下していきます。
行動を起こすことを恐れない
仮に心停止でなかったとしても、胸骨圧迫によって、状態が悪化することはありません(倒れている人が嫌がるそぶりを見せたら中止します)。AEDには、診断機能がついていて、必要のないときに電気ショックを与えてしまうこともありません。倒れた人に反応がなかったら、恐れずに行動を開始してください。
手順1反応の確認と119番通報/AEDの要請
周りの安全を確認して近づき、肩をたたきながら「大丈夫ですか?」と声をかけます。反応(動きや返事)がなければ、大きな声で人を呼び、119番通報とAEDを持ってくるように頼みます。
手順2呼吸の確認と胸骨圧迫(心臓マッサージ)
倒れた人をあお向けにして、10秒以内に胸やおなかの動きをみます。呼吸がないか、普段どおり息をしていない時は胸骨圧迫(心臓マッサージ)を行います。
*息をしているように見えても、突然、心停止となった場合、「死戦期呼吸」と呼ばれるゆっくりとあえぐような呼吸や「けいれん」が認められることがあります。
*「死戦期呼吸」や「けいれん」の判断ができない場合や、自信がもてない場合も、胸骨圧迫とAEDの使用を開始します。
ポイントは「強く」、「はやく」、「たえまなく」
●強くー胸が約5cm沈むまで
しっかり体重をかけて押し下げ、すぐにゆるめます。
押さえる場所は胸の真ん中、固い骨(胸骨)の下半分
●はやくー1分間に100~120回のテンポ
●たえまなく
倒れた人が動き出すか、救急車が来るか、AEDが届くまでしっかり続けます。
手順3AEDを用いた電気ショック
AEDとは、「自動体外式除細動器」のことで、心室細動と呼ばれる不整脈(心臓のけいれん)によってポンプとして動かなくなってしまった心臓に、電気ショックを与えることにより、元の収縮を取り戻させるための機器です。
AEDは、心電図を自動的に解析し、音声や表示をしてくれます。落ち着いてAEDの指示に従い救命処置を進めてください。
AED操作の手順1
電源を入れると音声の指示が始まります。
*胸が汗などでぬれている場合は拭き取ってからはります。シップ薬など何かはられていたらはがします。
*ペースメーカーなど皮膚の下に何か埋め込まれている場合はそこを避けてはります(皮膚の下に硬いこぶのようなものがあります)。
*就学前のこどもには、こども用パッドか小児モードに切りかえます。ない場合はおとなと同じパッドを使います。
AED操作の手順2
電極パッドをはります。位置はパッド等にも描いてあるので、それに従います。
*パッドをはる作業中も胸骨圧迫は続けます。
AED操作の手順3
AEDが自動的に心電図を解析し、音声などで指示を出します。
*AEDが心電図の解析を始めたら胸骨圧迫をやめ、倒れている人から離れます。
AED操作の手順4
電気ショックが必要な場合は「電気ショックが必要です」と音声が流れ、充電が始まります。
充電が終わり、「ショックボタンを押してください」の音声や充電終了の連続音が流れ、ショックボタンが点滅します。
「離れて」とまわりの人に注意し、だれも触れていないことを確認し、ショックボタンを押します。
*電気ショック後はすぐ胸骨圧迫を再開します。AEDはまた心電図を解析して、2分ごとに電気ショックが必要か否かを指示してくるので、それに従います。